IBプログラムは教科書がなく、教科も分かれていません。子どもたちはノートやプリント、iPadを使って学習します。6つのテーマ「Who we are私たちは誰なのか」「How the world works世界はどのような仕組みになっているのか」「How we express ourselvesどのように自分を表現するのか」「Where we are in place and timeどのような場所と時代にいるのか」「Sharing the planetこの地球を共有するということ」「How we organize ourselves私たちはどのように自分たちを組織しているのか」を様々な場面で追及していきます。
時間割の中にUOI(Unit of Inquiry)という時間があり、テーマに沿って芸術につなげたり、社会的な内容を学んだりします。Grade4のArt分野のUOIでは、マインドマップを見ながら、自画像でアイデンティティの側面を表現する活動を行っていました。画用紙を縦半分に分けて、片方は鏡を見ながら顔半分の似顔絵を、もう片方は自分を構成する様々なものを描いていました。
また、音楽分野のUOIの時間では、自分の音楽づくりをしていました。iPadで「BeatBot」というアプリケーションを開き、そこに自分のイメージする曲の説明を入れます(明るくて楽しい、正義の戦い、ヒップホップ、美しい自然、家族を愛しているなど)。すると歌詞もメロディーも自動で出来上がります。子どもたちは、言葉を入れ替えながら納得する音楽にし、テーマに沿ったタイトルを入れて完成させていました。
国語的なUOIでは、物語をつくっています。本の読み聞かせから登場人物の気持ちの変化をとらえたり、短い話から何を伝えているのかを読み取ったりする活動を挟みながら、一から物語づくりに取り組んでいます。こちらもノートに書いたマインドマップを常にそばに置きながら下書きをして、最終的にはiPadを使って本に仕上げるそうです。バーチャル機器を使った授業もあり、こういう教育を受けた子どもたちはどのような大人に成長していくのか、ということを知りたくなりました。