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2014年4月

3月の中旬に研修校で保護者参観がありました。参観日には保護者の方たちが一日自由にクラスの様子を見てまわり、子どもと一緒に授業を受けることもできます。また給食も一緒に食べます。
 各クラスの先生方は生徒と保護者が一緒に学べる授業に取り組まれていました。内容は学年によって違い、組みひも作り、サッカーなどの体を動かすゲーム、グループで動物を調べるプロジェクト学習などがあり、各クラスの特徴が出ていてとても興味深い一日でした。
 私も3年生と6年生のクラスで1時間日本文化を紹介する授業をさせてもらいました。
 3年生のクラスでは授業参観がある週に相撲を紹介する授業をしていたので、その延長で授業のメインは紙相撲作りに取り組みました。事前の授業で相撲について知っている生徒は少なく、相撲の試合のYoutubeを見せたところ生徒たちは予想以上に盛り上がって試合を観戦していました。そこで授業参観でもYoutubeで相撲観戦を授業の一部に入れました。
 授業参観の日は3年生のほとんどの保護者の方が参加されていました。相撲の試合をスクリーンで観戦しているときに、保護者の方は初め、"何が始まるのか?"と真剣な表情で見ていました。そして試合の盛り上がる所で、声を出して応援し始め、とても楽しんでいる様子でした。試合を見た感想の中に、ある生徒が「どちらが勝ったのか顔が似てるから分からない!」という感想があり試合を見る視点が面白いなと感じました。また、紙相撲では生徒と一緒に保護者の方も参加してクラス全体で盛り上がりながら紙相撲大会が出来ました。
 6年生のクラスでは着物の紹介をしました。内容は浴衣を実際に着る体験と折り紙で着物のブックマーカー作りをしました。事前の授業で生徒には着物と浴衣についての概要を紹介していたので、丈の長い浴衣と約3mある帯をどのように着るのか真剣な表情で観察していました。保護者の方からは「浴衣は一人で着ることが出来るのか?」、「なぜ袖が長いのか」など素朴な疑問がたくさん出て、着物について興味を持ってもらうことが出来ました。また着物のブックマーカー作りでは初めて折り紙をする保護者の方を生徒が手助けをする場面があり、生徒と保護者が一緒に楽しめる時間になりました。
 これまで保護者の方と話す機会はなかったので、学校で日頃何を生徒に教えているか保護者の方に知ってもらういい機会になりました。
Spring breakを挟み、今学期もあとひと月ほどで終わります。Spring break前には日本語クラスの学生皆でAKB48の「恋するフォーチュンクッキー」を踊りました。たくさんの方に見て頂き学生達も楽しかったようです。学生が日本語クラスを取ってよかったと思えるような授業を最後までしたいと思います。
気候が徐々に暖かくなってきて雪が解け始めました。カナダに来た当初、雪がなく過ごしやすい気候だったことを思い出します。

今月はGrade4の担任の先生から「カルチャー」について教えてほしいという依頼があったため授業を行いました。日本の地理や時差、天気について。またカナダと日本を比較しながら、挨拶の習慣や動物の鳴き声が国によって異なることを説明したり、持ってきた写真を使って、テクノロジーや服装、髪型を紹介しました。今回の授業では日本について知ってほしいという思いも確かにありましたが、生徒にとって比較対象の国(日本)があることで自国について理解が深められる機会となった感触があったのでとてもやりがいを感じることができました。私は海外で生活することで、日本のインフラが充実していることや植物の多様性に初めて気づくことが沢山ありました。

さらに3月は中旬から春休みだったため、友人と旅行へ行ってきました。車で片道4日かけて移動しカナダの広大な土地を実感しました。人生初のサーフィンを経験し充実した休暇となりました。4月から3学期が始まります。この活動も終盤に差し掛かってきたので悔いのないように最後までやっていきたいと思います。
先月、1年生や2年生のクラスでは箸についての授業をしました。低学年には難しいかなと思いましたが、全くそんなことは無くみんなとても楽しみ、1時間かからず上手に箸が使えるようになりました。低学年には難しいと決めつけてしまわず、挑戦してみてよかったと思います。
そして、6年生では来週、電力発電についての授業をします。前回の東日本大震災についてのプレゼンからのつながりと、6年生のサイエンスの授業でちょうど発電について勉強しているということで、この内容を選びました。この内容でプレゼンを考えるにあたり、やはり事前学習がかなり必要でしたが、私のプレゼントと子どもたちの今の学習を絡めることで、さらに学習への理解を深められるといいなと思っています。
また、4月に入り、桜がとても恋しくなってきました。こちらは暖かくなってはきたもののまだまだ雪も残っています。今年は桜を観賞できそうにないので、学校の廊下に大きな桜の木を作ることにしました♪授業以外のところでも、自分で思いついたことをどんどん試していきたいと思っています。
残り3カ月。一度に大勢の子どもたちを魅了したりすることは難しいけれど、少しずつでも子どもたちが喜んでくれそうなことをしていきたいと思っています。
: 間違いを恐れず、挑戦していくことの大切さ。
ここ数週間で強く感じたことです。研修の場を広げること、自らの意見を提案すること、英語、現地語を話すこと、、、すべてにおいて「間違ったら、拒否されてしまったら...恥ずかしい、嫌だ」このネガティブ思考が自分の行動を制限していたことを痛感し、変わらなくては、せっかくの海外での研修のチャンスを「ただ過ごしただけ」で終わらせないようにしなくては、と格闘し始めてから数週間...ようやく1歩を踏み出せ、その後、驚くほどに事がどんどんと進んでいきました。

この1歩は私にとってとても大きく重要なもので、「間違いを恐れない」ということを強く実感しました。
先月7か月間お世話になったアイルランドの学校に別れの挨拶をしました。今思えばあっという間でしたが、とても充実した毎日を送れたと思います。こちらに来て1番感じることは日本人に対する信頼がものすごくあるということです。今やトヨタをはじめ車や電化製品の日本企業が海外進出している世のなかで、日本の製品はやっぱり良いととても評判がいいこと。

また、昔日本に行ったとき、日本人はとても親切だったなどたくさんの人から日本人に対する好印象を聞く機会がありました。とても喜ばしいことですが、自分はそのいいイメージを壊さずにいられているのかということをよく考えました。こちらでは私はたった一人の日本人で、こちらの人たちにとっては私=日本人、私の行い次第で日本に対するイメージが決まってしまいます。常に日本人の代表であるという意識がとても大切だなと感じました。

また、こちらの人は本当に親切です。何か困ったらすぐに助けてくれます。こちらの人に親切にされるたびに、自分は今まで人にここまで親切にできていただろうかと自分の行動を振り返ることがよくあります。

今月からは新たな地で研修が始まりました。今までで得た経験を生かしながら、新しいことにも挑戦していきたいと思います。
課後の過ごし方

毎日学校は15時に終わるため、寝るまでにかなりの時間があります。
もちろん授業の準備もしますが、ずっとしているわけではありません。
私がしていることを少しご紹介。

①フィンランド語の勉強
日本から持ってきた文法本と辞書を使ってできるだけ毎日勉強しています。始めのころはなかなか単語が聞き取れずにかなりもやもやしていたのですが、最近語彙が増えて会話も所々理解できてきて、勉強もはかどるようになってきました。
いままで英語を勉強してきた方法と同じように、間違えたところをチェックしてやり直しをしています。英語圏の方には必要のないことかもしれないけど、言葉が通じるって嬉しいことだと日々実感しています。まずは読んだり書いたりできるように、それから話せるようになりたいと思います。文法本の他にはムーミンのアニメを朝に見るようにしています。さらに絵本を図書館で借りて読み始めました。

②編み物
今までほとんどやってこなかった編み物に挑戦しています。ホストマザーが手芸が趣味なこともあって時間があるときは編み進めています。フィンランドは例年4月になってもマイナスの気温が続くような冬の長い国なので、ウールものが欠かせません。今年は異常気象なのか、日本の冬くらいの気温なのですが...。物を手作りする楽しさを味わっています。

③ホストマザーとの会話
夕飯の時間が17時半~18時と早めなので、21時頃にデザートを出してくれるのですが、その時にホストマザーとよくお話しします。やはり学校ではフィンランド語の会話になかなか入れないので、ホストマザーとの会話は欠かせないものです。文化が全く異なるので何を話しても驚いてくれます。消費税のことから学校の課題まで。フィンランドの教育は世界中で注目されていますが、問題がないわけはありませんね。
3人の小学生の子供と共にNZでの11ヶ月の研修を3月で終えることができました。滞在最後の2週間は、滞在先の小学校の隣にあるintermediate, collegeにも足を運び、日本語の授業に飛び入り、team-teachingも実践してみました。また、intermediate,collegeのスタッフの方とも交流を持つことができたのは、一生の宝となりました。11ヶ月間、継続して子供たち及び、自分の第2言語の習得を観察してきましたが、滞在が1年近くなって初めて、リスニング力の伸びを感じることができます。また、リスニングの力がつくことで、話す相手に共感したり、意見をいうことができる下地が出来上がりますが、決してぺらぺらに話せるようになるレベルではない、ということが実感です。よく、1年留学すれば、「話せるようになる」と言われることがありますが、私の体験では、子供も私も毎日日本語半分、英語半分の生活をしておりましたので、「話す」ことに関しては、期待するほど高いレベルには達することはできませんでした。現地に滞在し、year68ヶ月、intermediate1ヶ月所属した長男は、「1年経つと授業の半分・u栫A先生話していることが半分理解できるようになる」と、感想を述べています。

帰国し、2週間が経ちますが、家庭で英語を話すことはありませんが、簡単な英文を読むことに抵抗はないようです。9歳の次男は、友人との交流も多かったこともありますが、現地の学校でHRで先生の話すことは80%理解していたようです。現在は、毎日日本語の世界に戻りましたので、2,3ヶ月で、リスニングの力も落ちていくのではないかと思っています。ただ、現在も英文を見るとわからない単語があっても、音読をすることができます。6歳の娘は、現在も家庭での一人遊びは、英語で話していたり、私に話かけるときのみ英語であったりと、コミュニケーションに英語がまだ残っております。普段子供たちの生活で頻繁に使っていた言葉" Be careful!" Mum, You should~"など自然に流れるように口から出てきます。その点では、9歳、12歳の言語の発達とは大きな違いを感じております。言語はあくまでもツールですので、使用しなくなると、自然に使えなくなるということを、これから親子で体験してくこととなりそうです。

異文化での11ヶ月間の滞在は、英語の習得だけではなく、物を違う視点から見ることの発見が多く、帰国してから改めて日本の文化の美しさや改善する必要のあることなど、多くの課題にも気づくことができたのは大きな収穫でした。帰国直前に10ヶ月間の「折り紙」の授業の集大成で、カフェでmini展覧会を開き、日本の文化紹介をできましたことは、良い思い出になりました。また、帰国後に地元の新聞に私の記事が載りましたことも、思いがけないプレゼントになりました。

国を超えて、人とひととの交流をすることで「異なる物」を受け入れ、相手を尊重する、国際社会で生きていく上での基本的なマナー、倫理観を学んだ11ヶ月間でした。この期間親子で学んだことが、今後子供たちの人生にどのようにブレンドされていくのか、継続して観察していきたいと思っております。「英語」の勉強よりも私たちのNZでの体験は、人生観を築く上で大切なきっかけ作りになった気がいたします。
カナダで過ごしたこの1年間は私にとってかけがえのない物となりました。初めは不安もありましたが、その不安は生活をするたびに、少しずつ消えていきました。日本とは違い、自分が担当する日本語のクラスには教科書もないので、そのたびに授業を考えることが楽しく、自由にやらせていただきました。
また、教えることだけでなく、カナダの文化に触れたことも私にとってとても貴重な体験となりました。
フィンランド、オーストラリア、ニュージーランドの研修がすべて終わり、もう一度(できれば何度でも)行きたいというのが正直な感想です。海外生活は期待していた以上のもので、出くわす困難がすべて冒険で、それを克服してゆく過程は本当にエキサイティングでした。まるでジェットコースターに乗っている一年間のようで、こんな経験は一生に一回のことだろうし、本当に楽しく有意義なものでした。お世話になったIIP の皆さんや、現地で助けてくれたたくさんの人達に感謝したいと思います。ありがとうございました。

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