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2019年4月

クラスの4分の1は日本人で、南米の方(スペイン語を話す方)が半数くらいいます。語学学校には文法や発音に特化したエキストラクラスや授業時間外で先生が教えてくれる時間もあるので、そちらも利用しながら学習しています。
日本の公立校と同じ様にカナダの公立校にもカリキュラム(学習指導要領の様なもの)が存在します。各 州によってカリキュラムは異なる様ですが、これを基に各教科の授業が行われています。よって公立校が研修先になった場合、独立した日本語の授業を行うのは非常に難しいです。なので、各学年のカリキュラムを読んでみて、日本文化を応用できる可能性がある単元を見つけ授業内容を組み立てたほうが日本のことを教える機会が多くもらえると思います。

English, Math, Science, Social Studyなどの座学系はカリキュラムが細かく決められており、日本のことを教えるのは難しいと思いますが、Gym, Art, Music, Dance, Dramaなどの芸術系の教科は 大枠のみ決められていてどの様な内容を教えるのかの詳細は、各クラス担任の先生や教科担当の先生方が個人で決められていらっしゃるのでかなり自由が効きいています。なのでGym, Art, Music, Dance, Dramaに関連した 内容の授業を考え、職員会議等で先生方にプレゼンを行うと自分独自の活動を行う機会も増えていくと思います。

特にArtやDanceの授業を考えるのが苦手だという先生も多くいらっしゃいますし、芸術系の教科を教えることが得意な先生方も習字や折り紙といった日本独特のものに興味を持っていらっしゃいますので食い付きがいいです。各州のカリキュラムは各校のホームページや教育委員会のホームページから閲覧できるので参考にしてみてください。  
1月から4月までの4ヶ月間、昼休みを利用して全学年の児童を対象にクラブ活動を行いました。

授業では扱わなかった少し難易度の高い折り紙にチャレンジすることを目標に鶴、コマ、花くす玉、風船うさぎ、イルカ、鮫の制作とメンバー全員参加のプロジェクトとして約2,500羽の折り鶴を用いた学校のロゴのモザイクアートを作製しました。

彼らにとっては難易度の高い折り紙だったため、苦戦していた児童も多かったですが、皆、楽しそうに毎回折り紙に挑戦していました。また、最終日には児童一人一人に賞状とメダルの授与を行い、賞状に書かれた日本語、特に『折り紙名人の称号を允許する』の意味について説明したら興味津々でした。
イギリスでホストカンパニーのコンタクトパーソンだった方に10年振りに再会できそうで喜んでいます。

2008年に 5か月間インターンとして働いたパン製造販売会社の重役だった方で、現在はその後設立した会社の社長になっています。公私に渡りお世話になった方です。

パン製造作業の合間に様々な規模のパン製造会社、粉製造会社、販売店など各地を案内していただきました。そして、その後今日までクリスマスカードや絵葉書などの交換、また Facebookでコンタクトを続けています。

今年の6月末から7月13日まで中国、日本を観光旅行する予定でぜひお会いしたいと言ってきました。思わぬ好機に、家族共々再会を楽しみにしているところです。今は歓迎の準備中で、京都市内観光の推薦、富士山五合目への One day trip、日本料理での dinnnerなど提案中で、今年の夏は、忘れられないものになりそうです。  
授業内で、「自分の国の文化・習慣と、日本の文化・習慣の比較」というテーマで学生にプレゼンテーョンをしてもらいました。韓国、中国、ブラジルからの交換留学生もいる、多国籍のクラスで学生さんの気付きを聞いて大変勉強になりました。

例えば、アメリカのコミックでは、スーパーヒーローは死なず、コミック自体が最終章で終わることはありませんが、日本の漫画では、ヒーロー(のメンバーの何人か)が死んでしまったり、30巻で完結する点が違うそうです。

韓国では、支払いの際にお金をお客さんがお店の方に手渡しするのが礼儀で、日本のように、カウンターにある受け皿にお金を置くことは、相手が自分よりも身分が下だと表現することになるそうです。他にも、スープ以外の食器を手に持って食事をするのは下品な行為にあたるなど、学生さんからたくさんのことを教わっています。  
今月はYear6のクラスで日本の学校とのスカイプトークを行いました。Sanson Schoolですでに3回ほどスカイプトークをやって、反省点も見えていたので、今回は準備万端に整えて行いました。事前に日本の学校とも打ち合わせをし、お互いに準備する事項を確認して生徒に準備させた事もあり、大成功でした。この一年での滞在でスカイプ通信を行う際のコツのようなものがわかりました。
今回は20分の予定で、コンテンツは以下のものでした。

1あいさつと学校の紹介(どちらの学校も2人の代表が挨拶)

2"Shark Family"という曲をかけて一緒に歌って踊る

3あっち向いてホイ(代表を3人ずつ出して対戦)
  ニュージーランドの学校の子には事前の授業であっち向いてホイを教えた

4日本語講座(日本ではやっている使える日本語を教えてくれた。ちなみに「神ってる」を教えてくれたのだが、口頭だけでなく、画用紙にも英文でその意味の説明を提示してくれてこちらもスムーズに通じた。ニュージーランドの子供達もとても喜んでいた)

5Q and A(事前に質問したいことをこちらの生徒に考えてもらって、それを日本に伝えてあったのでとてもスムーズにできた。日本側では各質問に回答する担当を決めてあった。しかも日本の生徒が回答を、読んでる感じでなく話している感じで答えてくれたのでとても良かった。最後にニュージーランドの先生が質問したいと言うことで、予定外の質問をすることになった。質問内容が大人でもちょっと考えてしまうようなものだったが、日本の生徒が割とすぐに回答してくれて、またその答えに質問者の先生がとても満足してくれて、これも大成功につながった。ちなみにその質問は「どんなときに日本人であることを誇りに思うか?」で、生徒の答えが「大坂なおみが優勝した時」だった。そして質問した先生がたまたまテニス好きな先生だったのです。)

6ニュージーランドの男子によるハカのパフォーマンス(代表の子がハカの説明を簡単にした後に披露した。これには日本の先生も喜んでくれた。)

以上のコンテンツで時間通りに終わり、通信を終了した時に先生を含め、生徒全員から「ありがとう」と大拍手をいただきました。帰りにそのクラスの生徒に会った時に「来週もやりたい」と言われるぐらい楽しかったようです。

スカイプ通信のコツとしては、

・どちらかが一方的に聞く、と言うスタイルは不向き。(どちらにも同様に出番があるように)
・代表して話すようなことがある場合、はっきりと大きな声を出せる人にする。(話す代表になれなかった生徒も踊りやパフォーマンス、ゲームなどに参加させてば満足感は与えられる)
・事前の流れのを双方でしっかりと確認しておく。
・口頭だけの英語は通じない可能性もあることを考え、ボードを使って視覚的にも伝える。

このスカイプ通信の他にも、7、8年では三月最初の週にお箸のプレゼントし、(100均の可愛いお箸をたくさん購入して置いた)使い方を練習し、2週間後にお箸レースをするから、と予告しておいた。(翌週はキャンプのため授業がなかったので。)そして2週間後、お箸で丸めた紙を時間内にできるだけたくさん拾い上げ、終了後に拾った紙を全て広げさせ、「あたり」が出た人にはシールをあげる、と言うゲームをやりました。その他、7、8年生は日本語の「これは何ですか?」と「これをください」を教えました。

3月一杯で1年間の研修が終わりました。サンソンスクールの先生と生徒が空港まで見送りに来てくれて、飛行機が飛び立つまで手を振っていてくれました。この一年でたくさんの素晴らしい経験ができ、日本での教師生活に役立ちそうなネタもたくさん仕入れることができました。この経験で得たことを勤務校でシェアし、新しい授業を展開していけるように頑張りたいと思います。

貴重な経験を提供してくださったIIPに感謝しております。ありがとうございました。

小学生への授業で人気だったこと。

1.折り紙
特に手裏剣が人気でした。手裏剣を作るのに20分~25分あれば、全員出来てしまうと思います。また簡単なものから難しいものまで用意しておくと、バリエーションが増えて喜ばれますし、授業で15分余ってどうしようみたいな時にも簡単なものを生徒と作ることができます。

2.日本語
日本語で生徒の名前を書いていくことも人気でした。生徒に直接名前を聞けば、生徒との距離感も縮まります。生徒の名前の意味を教える等もかなり喜ばれました。例えば、エラという子がいたら、エラは日本では魚の一部分を表すんだよといった感じです。もちろん日本語には同じ発音でも違う意味を持った言葉が多数あるので、それも含めて教えるとより興味がひけるかもしれません。

3.フィンランドと日本の比較
日本とフィンランドの面積はほとんど一緒なのに、人口は?とかやると意外と食いつきがいいです。日本とフィンランドの全体の土地面積における森林面積がほとんど同じ(フィ69%・日67%)など、日本は都会というイメージが強いらしく驚かれました。身近な話題や生徒のイメージを覆すようなものがいいのかもしれません。


カナダの子供達は日本より1年早く小学校に入学します。そのため、授業内容を考える際はその点を留意して授業内容を立案することをおすすめします。

例えば、カナダの小学1年生の年齢は日本で言うとこの幼稚園の年長さんの年齢に当たります、仮に日本の小学1年生なら問題ない難易度でも彼らにとっては難しすぎる内容になってしまう可能性がありますので日本の幼稚園の年長さんがやっても出来る内容のものを教える方がいいと思います。

また、どの学年の生徒も日本の生徒と比べ集中力がかなり低い様に思えます。小学5年生の生徒ですらも授業中に教室を歩き回ったりしますので授業を始める前に何かを説明する際は話は短めに、パワーポイント等の視覚資料を用いて集中力を切らせない工夫をした方がいいと思います。教えるものも問題演習や体験することメインに考えてみて下さい。
Gymの授業の2コマを頂いてGrade1 の生徒たちに空手の型を教えました。型と行っても2コマで教えられるほど簡単なものではないので1コマ目で挨拶、受け技、正拳突き、蹴りを2コマ目で立ち方と分けてピンアン2段というもっとも基本的な型を教えました。勿論、カナダでも空手は人気があるので生徒達は興味津々に話を聞き、体験してもらう事が出来ました。授業の最後には自分がデモストレーションとして得意型を生徒に対して見せました。

ただし、注意点もあります。小学生に教える場合ですが他の生徒に対して教えた技を使おうとする生徒がいます。現地の学校は校内での生徒のケガに対してとても神経質です。生徒がケガをしない様、十分な安全対策を考えて下さい。

具体例としては教える前に授業内のルールを伝える、担任の先生にも協力して貰い、興奮して話を聞かない生徒が出てくるのでその生徒が落ち着くまで授業から外れてもらうなどです。もし、派遣中に空手、柔道、相撲、剣道などの武道体験を考えている方がいらっしゃるならこの点に注意してください。


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