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2019年08月12日・M・ 40代 , カナダ , 海外教育交換プログラム
6月末に卒園式を終え、夏期休業期間に入りました。学期中に比べて自身の研修課題に集中しやすく、落ち着いて研鑽に努めています。今回は、7月中の生活面での体験談を記したいと思います。

夏休みに入ってから、たくさんの御家庭からホームパーティーへの御招待をいただいています。週に1度は誘っていただいていて、とてもよい経験になっています。日本ではこのような機会はほとんど無かったので、最初はどうしたらよいのかわからずに戸惑っていましたが、何度も体験するうちに、何を持って行くと良いのか、どのように振る舞えば良いのか等が少しずつ分かってきました。こちらの方々の思いやりに感謝しつつ、現地に来なければ経験できない学びと体験を楽しんでいます。

パーティーでの出会いが「つながり」を生み、巡り巡って先日ついに、1人の日本人女性Mさんに出会うことができました。Mさんはカナダ人男性と結婚してもう20年以上こちらに住んでいるそうです。そのMさんがくれるたくさんの情報のおかげで、私たちの生活はどんどん改善しています。特に、子どもたちにおすすめの遊び場所なども教えてもらえたおかげで、子どもたちは月~金はsummer campに参加、週末は遊び場所巡りと、夏休みを満喫しています。

子どもたちだけでなく、妻や私の生活に関しても、New Canadian Centerという施設も教えてくれました。このセンターは、カナダへのnew comers(移住者や避難民など)に対して様々なサポートをしてくれる施設です。センターに着くと一人の女性(Yさん)が対応してくださいました。こちらが話し始めるより先に、Yさんがこれは大丈夫?あれは困ってない?と様々な項目を具体的に順に挙げて様子を聞いて下さいました。

その順番は、住む場所→健康状態・病院や保険のこと→車などの移動手段→子どもの学校→言葉(=英語力)→仕事、等々でした。最初の数項目はすでに解決しており(オンタリオ州の健康保険や車購入についてのエッセイは前回までの体験談を参照してください。)、『言葉(=英語力)』や『(妻の)仕事』が当面の課題でした。その旨を相談すると、Yさんはいくつかのサポートの紹介や直接先方にアポイントをとってくれたりしました。

New Canadian Centerのおかげで現在は、妻は月~木の午前中(9時から12時30分)にESLクラスに出席しています。移民や避難民の生徒10名程度にボランティア講師(元高校教師など)が4~5名という恵まれた教室環境です。もちろん学費は無料で、教会にある1部屋を借りて開催しています。子どもの参加は不可というルールですが、授業中のベビーシットも相談可能(無料)だそうです。
さらに後日、Yさんは、私と妻のためにTutorを見つけてくださりました。週に1~2日、1時間のマンツーマン授業を無料で受けています。このTutorの方は現地の現役高校教師で、夏休みの間だけボランティアでcenterのお手伝いをしているとのことでした。

さらに妻の『仕事』についてもYさんは町の職業安定所に直接電話をしてアポイントをとってくださり、職安の方と面談することができました。条件や希望を伝えて、現在探してもらっている最中です。

 「多文化共生」は本研修のテーマのひとつでもあるため、自分自身や家族が「new comers(=移住者)」としてこのセンターにお世話になり、実際にサポートを受けるという経験をとても貴重に感じています。

以上、みなさんにホームパーティーに招待していただいたことから様々なことがつながりはじめ、とてもエキサイティングで前向きな日々を過ごしています。現地の方々の思いやりと援助の精神を心底感じながら、new comersとしての体験も記憶に刻みつけつつ、残りの夏休みを過ごしていきたいと思っています。


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