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2019年06月04日・T・ 40代 , カナダ , 海外教育交換プログラム
こちらに来てから最初の3週間程は、様々な年代のクラスの授業観察をさせていただきました。その授業見学期間を経て、今はkindergarten クラスの補助をして過ごしています。私は日本では高校で働いているので、このkindergartenでの研修に意味があるのか?還元できるものを持ち帰れるのか?という思いがあふれる2ヶ月でした。しかしながら最近心境に変化が起こっています。今回はその心境の変化について簡単にまとめたいと思います。

第一に、この2ヶ月はkinderの担任の思いやりあふれる(私への)指導計画どおりに進められていたのだと気づいたことです。最初は後片付けや掃除だけで毎日が過ぎてゆくため、少々悩んだ時期もありました。しかし現在は日常の帯活動にあたる「カレンダー(月・曜日・日にちの練習)」、「色や形のパターン練習」、「書き取り」、「天気」などの一連を任せていただけるようになりました。時間をかけてじっくり研修させていただいていることに気づいてからは、その思いやりに心から感謝しつつ毎日を過ごしています。
 
第二に、直接自分の範疇の高校に入るよりも、より大きな学びを得られていることに気づいたことです。確かに高校生を相手にする方が、経験的に勝手がわかっている分、肉体的にも精神的にも楽だったかもしれません。しかしkinderに入ることによって様々な発見がありました。読み書きがまだ出来ないnativeの子どもたちに、phonicsを使って読み書きを教えている様子、「学校」という枠組みに初めて接する子どもたちに、まず何を最優先事項としてしつけているのかという原点を見られること、日本で言ういわゆる「アクティブラーニング型授業」を成り立たせるための指導法や教室運営方法の「出発点」を観察できること等、実際に目の当たりにしていると本当に興味深いことばかりです。

もうすぐ卒業式です。上述の一例を含む2ヶ月半の研修を経て、今は卒業式に関わる「折り紙を活用したバナー製作」、「ダンスの発表としての『お祭り太鼓』発表」、「『みんなともだち』の日本語による合唱」の3つの製作・発表を任されて日々忙しくしています。何事も目の前の出来ることを一生懸命やり続けるという基本的なことを再確認した2ヶ月半でした。


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