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長い夏休みが終わり、新学期が始まりました。

始業日の前2日間には会議が続きましたが、そんな中でも、市の高校合同会議の後は、全員で湖クルーズ(途中下船ワイナリー見学)を楽しむなど、忙しい中にも余裕を感じる一時がありました。

新学期の準備として必要なのは教科の準備のみで、時間割の登録は既に6月に済んでいるし(事務の仕事)、クラスも名簿の順に全員を並べて、三十数人ごとに機械的に切っていくことで出来上がるため、クラス編成に頭を悩ますということもありません。

始業日は、体育館に新年生から3年生までが揃い(入学式はない)、2,3年生は事務連絡の後は下校、1年生は連絡事項を受けた後、上級生のチューターに校内案内をされて下校、という形でした。

授業は翌日から開始で、科目としての「外国語・日本語」も始まりました。「日本語」は必修科目ではなく選択科目なので、8人と少数ですが、関心や意欲はとても高いです。近隣の学校との単位交換が認められており、隣の高校からも4名が選択しています。英語での日本文化の紹介と、日本語そのものとをバランスを考えながら行っています。

日本語に関しては、まずは音声面を最も大切にしていますが、フィンランド語との共通点も多いため、英語母語話者よりも格段に日本語らしい発声ができています。ただしウ段、拗音、長音、促音はやはり難しく、根気強く繰り返し指導する必要を感じます。ひらがなとカタカナの表記ついては、これは仕方ありませんが、定着には思った以上に時間がかかりそうです。

その他、宗教や歴史等の科目で授業を行いました。「日本の宗教について」では、神話や妙心寺の副住職のTED KYOTOより、日本人の宗教に対する寛容性や自然崇拝という点から話を進め、塩や水での「清め」や、年中行事や暮らしの中の祭礼、神社仏閣と庭や文化、祭りとの関わりなどの紹介をしました。そこに儒教を加え、準備にかなり時間を要しましたが、何とか概要をつかんでもらうことができました。

その他、受けた質問の中に、「オタク」に対する偏見や、それに関連して「ひきこもり」や過労死の問題、また大学生による集団暴行から「日本における性教育」など、思わぬところから質問が飛んできました。答えは出ない質問とも言えるかもしれませんが、自分なりの見解は持つ必要があるとともに、他府県や他校種、公私による違いを知る必要も感じました。


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