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12月は学校や地域の各所でクリスマスの行事が行われていました。
 研修校では学期の最終日にクリスマス発表会が行われました。発表会では主にキリストの誕生にまつわる劇やポエムの発表やバンド演奏と歌などの内容です。フィンランドの学校ではキリスト教学が教科の一つになっているため、子どもたちもクリスマスの意味を理解した上でクリスマス発表会を行っているようです。なぜクリスマスに御祝いをするのか、発表会をするのか、行事を行う理由を知った上で活動に取り組む姿勢は大切だと気付きました。また、日本の小学校では一つの宗教を深く学ぶことはないので、日本とフィンランドの教育の大きな違いでとても興味深いことの一つです。
 6年生のクラスでは日本のきよしこの夜の歌詞を覚えて暗唱することに挑戦しました。覚える期間は2週間しかなく、子どもたちにとって初めて聞く日本語のフレーズを覚えることはとても難しい取り組みでした。さらに一斉に声を合わせる、一斉に立つなど日本では当たり前のように伝えられることも、普段から一斉に動くことに慣れていない子どもたちに伝えることはとても難しい場面もありました。しかし、日本の文化にみんなで息を合わせて行動することも文化の一つということを理解してもらい、子どもたちは前日まで一生懸命練習に取り組みました。本番では沢山の生徒や保護者、地域の方々を前にして緊張した表情でしたが、上手に暗唱するだけでなく、声を合わせることや一斉に立つなどこれまで練習してきたことをしっかりと、たくさんの観客の前で発表する事ができました。
 この発表会の取り組みは私にとって課題を知るきっかけとなりました。それは「日本で教えていたときの様な取り組みを研修先で同じように取り組んでも、理解してもらえないことがある」ということです。日本の文化を一方的に伝えるのではなく、まずは私自身がフィンランドの文化の理解を深め、それぞれの文化を重ね合わせながら、取り組む内容や方法を工夫し、子どもたちに日本の文化を伝えていきたいと思います。

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