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2012年11月10日・Haruka Terao・
Porvoon taidekouluは直訳するとポルボーのアートスクール。フィンランドでも他に類を見ない、アートに力を入れたセカンドスクールだそうだ。4才くらいから18才くらいまでの子どもたちが、幼稚園や学校の授業を終えてやってくる。小学校1年生くらいにあたる子どもの保育を兼ねるクラスは、お昼の12時前後から子どもたちが集まり始め、17時まで親が迎えに来るのを待ちながら、絵を描いたり、粘土で遊んだり、縫い物をしたり、秘密基地を作ったりして、思い思いの時間を過ごす。その中にパンを焼いたり、朗読を聞いたり、アニメを見たり、お庭で遊んだり、美術館に行って写生をしたりと、多様なプログラムが組み込まれている。
保育のクラス以外に、絵画、立体造形、音楽、デジタルアートなど専門別に先生が10人程おり、それぞれの先生が年齢別に週に2~5つのクラスを受け持っている。1クラスは生徒が15人前後で、1.5~2時間ほど。間におやつ休憩を含む。
フィンランドには主としてフィンランド語を話す家庭とスウェーデン語を話す家庭があるが、ポルボーはとくにスウェーデン語を話す家庭が他の地域より多いそうだ。アートスクールでは2言語で授業を行っている。

子どもたちはとても自由で、日本よりも既成概念や法則に規制されていないように思う。そしてフィンランド生まれの有名なゲーム「アングリーバード」が大人気。来る日も来る日も真剣にアングリーバードの絵を描いている。
また、アートスクールは伝統的な古い建築で天井がとても高く、白塗りの内装が明るく美しい。その中で、さまざまな画材、家具、食器、先生や子どもたち自身の服装など、色が豊かで、ハッピーなあたたかさに包まれている。

アートスクールでは決められた役割が与えられていない。最初の2~3週間は、保育のクラスをベースに、他のいろいろなクラスを覗いて学校や先生、生徒の様子を観察した。気になったクラスには毎週顔を出すようにし、手伝いをさせてもらっている。自由にしていても良い反面、自分から積極的に行動を起こさないと、あっという間にインターンの期間が終わってしまうだろうと感じた。

アートスクールとは別に、アートスクールから徒歩数分の距離にある、無料のフィンランド語学校に通っている。週に3日、それぞれ午前中2~3時間程、各国から集まった年齢も様々な20~30人ほどの生徒と机を並べている。アートスクールとはまた違ったコミュニケーションが新鮮。

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