トップ > 体験談

渡航してみると、授業、給食、放課後、先生と生徒とのかかわり方、何をとっても日本とは異なるので最初は戸惑いました。休みに入るまでの約2ヶ月の研修で、ようやくこちらの授業・時間の感覚を掴みました。


まず時間感覚について。たとえば、毎日9時~3時までが学校の時間だと定められていても、自分の授業がない時間は「教師」として拘束されることは一切ありません。みなさん個人の時間として過ごすのです。途中一時間空いた場合、家に帰るも、学校で仕事をするも自由です。当初日本の学校の感覚しかもっていなかった私はこのことが分からず、夕方まで何もすることがないながら残ったりして困ることもありました。放課後も同様で、学年の授業終了時間にかかわらず、教師はだいたい同じ時間まで学校に残っているものと思い込んでいましたが、こちらではばらばらです。日によって、人によって、下校時刻は違います。それに気づいたとき、みんなあまりにもすっぱり帰るので驚いたものです。日本のように委員会活動や放課後クラブ活動がないことが理由のひとつだと思いますが、特徴的だと思いました。

次に授業のやり方については、パワーポイントの活用が功を奏していると思います。同じ写真を見せるのでも、見出しや動きなど少し工夫があると(特に低学年の生徒になるほど)テンポよく授業を進められます。時間も計りやすく、自分でシミュレーションもしやすいのでお勧めです。話に聞いていたとおり英語は高学年以上だとほぼ完璧に通じ、それ以下の学年では他の先生が丁寧に訳してくださいます。ですが、やはり現地語の方がこちらも生徒側も相手に親近感・興味を持てることを実感しています。生徒に教え、(言語を)教えられ、という状況は、授業以前にお互いの関係作りにとても有効だと思います。聞いたこともなかった言語の習得なんて、難しく思えて最初はめまいがしそうですが、自分がその言葉の中に生活しているということが最強の近道であり、分かり始めた時の嬉しさは格別です!

現在は日本より一足先に6月のはじめから夏休みに入り、休暇の真っ最中です。今年のフィンランドは例年より涼しいようで、先週は一週間大雨時々雷という天気が続きました。
夏休み中もたまに学校の先生たちと誰かの家を訪れてサウナを楽しんだり、買い物に出かけたりしています。また、たくさんある時間を利用して集中的にフィンランド語を勉強中です。そろそろ、新学期からのトピックや授業の組み立てを先生たちとお話しながら行っていく予定です。

これまで本当に現地の多くの人の親切に支えられていることに心から感謝して、引き続き頑張って生きたいと思います。


▲ ページの先頭へ