トップ > インターンシップ体験談
2011年06月27日・Kazuaki Yazawa・ 20代 , フィンランド , 海外教育交換プログラム
Finlandの学校は6月で学年が終了する。中学校では、試験期間が設定されていないので、授業時間を使って試験をし、試験の返却時には生徒一人ひとりが教員と面接をし、その学期の取り組みについて振り返りをしていた。中3は学年末にクラスごとにHelsinkiへ遠足に行き、それ以外の学年も担任の裁量で午後遠足に出かけていた。別の日には、野外ロックコンサートが開かれ、中学生とは思えないような完成度のバンドが演奏することもあった。
学年末の前日には、ほとんどの生徒が教会に集まり、夏を迎える前の礼拝が行われた。
終業式は、日本の学校のような儀式的な雰囲気は一切なく、ボランティアの生徒が司会をし、音楽やコントなどのパフォーマンスをしたり、この一年に活躍した生徒へメダルを送ったり、代表生徒が宣誓したりするなど、夏休みを待ちきれない生徒のエネルギーが伝わってきた。
卒業式は、一転して厳かな式典だった。卒業生一人ひとりが壇上に上がり、校長から卒業証書を受け取った後、担任から白い帽子を被せてもらう。この帽子はFinland人にとって大切なもので、高校卒業の証であるとともに、毎年5月1日のVappuの時のみ、昔の帽子を出して被ることができる。町中が白い帽子を被った人で埋め尽くされる様子は、圧巻である。
学年末が慌ただしく過ぎた後、中高の先生たちと一緒に小型船を貸し切って、Turku沖のArchipelagoのクルージングに参加した。毎年恒例となっているイベントのようで、20人以上の先生が参加し、これまで接点の少なかった先生とも仲良くなることができた。クルージングのあとは、ある先生のサマーコテージに上陸し、サウナに入ったり海で泳いだりして楽しんだ。サウナから出て冷たい海に飛び込むと聞いて心配していたが、実際にやってみると意外と気持ちのいいものだと感じた。先生同士がまるで家族のように仲が良く、その証拠にサウナにも男女一緒に入る。最初は驚いたが、サウナを通したコミュニケーションがFinland人にとってどれほど大切か聞いているうちに納得した。
夏休みに入ったので、まず2週間ほど日本に一時帰国をし、家族や友達と会ったり勤務校を訪れたりした。8月から中学と高校で日本に関する授業を週5コマ受け持つことになったので、その教材集めもした。夏休みの間は、地の利を生かしてヨーロッパ各国を旅行して回ることにしている。


▲ ページの先頭へ