たった1ヶ月の研修が、私の人生を大きく変えました。
外国語科(英語)教員 / デンマーク / 1ヶ月
髙橋武志さんTakeshi Takahashi
海外研修・国際教育交流のIIP
Voice
図書館研修
Cork City Libraries/Galway Public Library司書課程で学んだ海外の図書館を、実際に働いて知りたい。アイルランドのコークとゴールウェーの図書館で約10カ月、インターンシップをしました。

海外の図書館は日本の図書館とどう違うのか、実際に働いて学びたいと考えました。
この研修に参加したのは、海外の図書館は日本の図書館とどう違うのか、実際に働いて学びたいと考えたからです。きっかけは司書課程のテキストで海外の図書館についての記述を読んだことですが、他にも参考図書を読み進めるうちに、海外の図書館、特にヨーロッパの図書館に興味を持つようになりました。ヨーロッパ圏にある長い歴史を持つ図書館で、現代の司書はどのように働いているのだろう、日本の図書館との違いはなんだろう、そんなことを考えつつ、この研修に応募しました。
Cork City Libraries(2023年9月〜2024年2月)
アイルランドでの私の最初の職場はCork City Librariesです。ここは、City Libraryを中心に9つのLocal Librariesがあります。この図書館ではすべての資料はRFIDで管理されており、貸出・返却・予約資料の受け取りはすべて利用者自身で行うことができます。
特に注目したいのは、City Libraryに音楽専門の図書館(Rory Gallagher Music Library)が併設されているところです。CDを聴いたり、CDやレコードを借りたり、電子ピアノを演奏したり、音楽関連の資料を幅広く利用することができます。職員によるレコードを用いた音楽解説や、楽器を持参すればだれでも参加できるアイルランドの伝統的な音楽のセッショングループなども定期的に開催されており、市民の憩いの場となっています。
私が所属していたのはCity LibraryのCataloguing SectionとRory Gallagher Music Libraryです。ここでの業務は主に、レコード・CDの装丁・RFIDタグと書誌情報の紐づけ、Music&Memoriesセットの作成でした。所属とは別に、デジタルアーカイブ、図書館の使い方を誰でも理解できるように写真やわかりやすい文章を用いて説明するソーシャルストーリーの作成などにも関わらせていただきました。
1日のうちに休憩が3回もあり、非常にゆったりと業務をしていました。休憩時には同僚と近くのカフェへ行き世間話をしたり、誰かの誕生日が近づくと他の同僚とその人のデスクに飾り付けをしに行ったり、和気あいあいとした雰囲気の職場で楽しく過ごしました。図書館内で同僚とクリスマスコンサートも行い、コンサート後には図書館利用者の方々からお声をかけていただいて市民の方とも交流することができました。

Galway Public Library(2024年3月〜6月)
次の職場はGalway Public Libraryです。ゴールウェーには合計29の図書館があります。ここの特色として感じたのは、ゲール語を学ぶ人・ネイティブに話す人が多いことです。
私はHeadquarterを中心に、Ballybane LibraryやOranmore Libraryで働かせていただきました。Headquarterでは、全館用に新しく購入した図書やスクールライブラリーの目録作業、古い本の廃棄作業、全館イベントの準備などを、その他の館ではカウンター業務、排架、レファレンスやイベントスタッフを行いました。Oranmore Libraryは1803年に建設された教会を近年図書館へと改装したそうで、ステンドグラスから反射される色とりどりの光がとても美しく、温かみのある図書館でした。
どちらの館もこどもたちが多く来館し、子どもたちからの質問や要望に答え、レファレンス業務をこなすうちに、どのような本がどの層で人気なのかや、よく来館されるお子さんの顔と名前を覚えるようになりました。

休むときは休む、仕事は時間内にきっちりやりきる。
ヨーロッパ圏の歴史のある図書館で実務を通して日本の図書館との違いについて学びたい、という当初の目的は達成できたと思います。長い歴史を持ちながらも時代の変遷に適応していく柔軟さ、専門職の司書としての意識の高さを感じました。休むときは休む、仕事は時間内にきっちりやりきる、というメリハリのある仕事の進め方に感銘を受けました。
予想に反してとても苦労したのは住居でした。アイルランドではシェアハウスが一般的で、常に家の問題に悩まされることになりました。本当に困ったときは同僚や現地でできた友人が助けてくれたので、なんとか研修を続けることができました。今でも現地での同僚や友人たちとは連絡を取り続けています。
終わってみれば、よかったことも困ったこともすべていい経験だったと感じています。この経験を胸に、今後は海外の大学で司書課程を学び、国際的にも正式に司書として働けるよう邁進していきたいと考えています。




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