2ヶ月の​フィンランド研修で​得られた​もの

成果

・カルチャーショックを​受ける​ことが​できた。

・​人生で​最も​刺激的な​日々。​日本では​味わえない​体験が​できた。

・英語を​使う​ハードルが​下がった。

本​プログラムへの​参加動機

私は​初任の​小学校に​6年勤め退職しました。​ゲストハウスで​働くなど​旅人のような​生活を​2年間送り、​その​経験から​海外文化、​国際協力に​興味を​持ちました。​JICA海外協力隊に​応募した​ものの​落選。​合格するまで​待つと​いう​選択肢も​ありましたが、​早く​海外に​行きたいと​いう​気持ちが​強く、​知人の​紹介で​本プログラムを​知り、​自分の​得意を​生かして​海外で​働ける​ことから​応募に​至りました。​応募時点での​英語力は​かなり​乏しく、​筆記などの​勉強は​していた​ものの​会話は​おぼつかない​レベルでした。

受け入れ校の​様子

小1から​中3までの​年齢の​子ども​合わせて​約400人の​インターナショナルスクールでの​研修でした。​サポートスタッフを​含めて​先生は​40人ほど。​およその​計算と​して、​生徒約10人に​対して​先生が​1人いる​くらいの​割合。​日本と​比べると​人員面では​かなり​手厚く​感じました。

生徒の​1日

毎日​ランチタイムが​違うことに​まず​驚きました。​日本と​違い、​ランチは​食堂で​バイキング形式で​食べます。​生徒全員を​一度に​収容する​ことができないので、​食堂を​利用できる​時間が​決まっています。​また​登校時間も​日に​よって​変わります。​同じ​クラスでも​Aと​Bの​2チームに​分けて​受ける​授業も​あります。​1日の​うち​大きな​休み時間が​2回あり、​その間は​必ず外に​出て​遊ばなければいけませんでした。

活動内容

授業見学が​主な​活動で、​週に​1度オプショナルな​授業と​して​日本文化クラブを​受け持たせて​もらいました。​副校長からの​提案では、​固定の​授業に​サポートと​して​入って​もらえたらとの​ことで​したが、​せっかくなので​いろいろな​学年の​違った​授業を​見てみたいと​思い話すと、​どの​先生も​快く​授業を​見せてくれました。​日本との​違いを​たくさん​知ることができました。​詳しくは​後述したいと​思います。

また​自分の​クラブは​週に​1度でしたが、​やはり​準備に​かなりの​時間が​かかる​ため初めての​体験と​しては​ちょうどよかったと​思いました。​クラブは​1人で​担当し、​通訳などの​サポートを​する​先生は​いませんでした。​楽しかった!と​言わせたいと​思い、​意気込んで​臨んだ​1回目の​授業は​全く​思うように​いきませんでした。​練習した​英語は​ほとんど​出て​こず、​興味を​持って​質問してくれる​子どもの​言葉も​う​まく​聞き取れず、​打ちの​めされたような​授業でした。​そこから​できるだけ​活動主体の​授業にし、​指示も​2.3語で​できるように​覚える​ことで​徐々に​授業の​流れを​掴んでいきました。​した​ことは​簡単な​日本語を​使った​ゲーム、​折り紙、​習字などです。

習字道具は​日本から​持って行きましたが、​足りない​分は​アートの​授業で​使う筆を​借り、​下敷きは​画用紙で​代用する​などして​行いました。​授業後は​毎回ヘトヘトで​どっと​疲れるのですが、​子ども​たちが​日本語を​覚えて​廊下などで​声を​かけてきてくれるようになるのが​とても​嬉しかったです。

成果に​ついて

ここからは​一番​初めに​書いた​成果に​ついて​詳しく​話していきたいと​思います。

① カルチャーショックを​受ける​ことが​できた。

2ヶ月と​いう​短い​期間では​何か​スキルを​伸ばすなど具体的な​成長は​難しかったですが、​現地の​生活や​文化を​知るには​十分な​期間でした。​日本から​遠く​離れた​地で​生活する​中で​全く​違った​常識に​触れ、​これまでの​自分の​常識を​疑うことができ、​より​広い​視野を​持って​考えられるようになったと​思います。​その​常識の​違いに​ついていく​つか話そうと​思います。

まず​学校での​授業に​ついて。​フィンランドの​授業は​自分で​課題を​進めていく​ことが​基本の​スタイルです。​授業の​冒頭に​今日の​課題に​ついての​説明が​あり、​あとは​教科書や​テキストを​使って​自分で​進めていきます。​教科書も​自分​一人で​進められるような​作りに​なっているので​一斉に​指導を​聞く​時間は​ほとんど​ありませんでした。​プレゼンテーションを​作るなどの​調べ学習の​時間も​同じ​くらい​多く​ありました。​彼らは​とても​上手な​プレゼンを​作る​ことができ、​人前で​話すことにも​幼い​頃から​慣れているようでした。​作業は​教室でしても​廊下でしても​ソファでしても​どこでも​自由に​選ぶことができました。

次に​先生の​働き方に​ついても​かなり​違いが​ありました。​自主学習が​中心の​授業なので​準備に​かかる​時間が​少なく、​さらに​テキストなど​印刷物の​準備は​サポートスタッフが​全て​してくれます。​特に​驚いたのは、​先生が​私用で​いつでも​休める​ことです。​フィンランドでは​大学院を​修了しないと​先生に​なれません。​そうした​大学院生が​student teacherと​して​代わりの​先生を​務める​ことが​よく​ありました。​彼らは​前日に​その​日の​授業の​内容を​メールで​知らされ、​1日の​授業を​こな​していました。​日本の​学校では​前後の​授業内容が​わかっていないと​授業を​進める​ことがかなり​難しく、​先生は​簡単に​休むことができません。​また​授業数も​少なく​空きコマが​ある​ため、​その​時間中に​授業の​準備や​事務仕事を​済ませ、​ほとんどの​先生が​3〜4時には​帰宅していました。

職員室は​とても​開放的で、​よく​お菓子パーティが​開かれていました。​日本の​職員室の​写真を​見せると、​「まるで​工場の​ようだ!」と​違いに​驚かれました。​これくらい​リラックスして​働ける​環境は​素晴らしいと​思いました。

指導に​ついても​大きな​違いが​あり、​日本のような​厳しさは​ありませんでした。​良い風に​言うと、​生徒の​自主性を​重んじた​指導。​悪く​言うと、​日本ほど​学力保障は​して​もらえない​指導。​そんな​印象を​受けました。​日本では​みんな​跳び箱を​飛べるように!とか、​漢字を​覚えられるように!と​全員が​できるようにと​いう​指導が​一般的ですが、​フィンランドでは​そうした​指導は​ありませんでした。​学ぶ​環境や​内容は​用意するから、​あとは​自分でしてね。​と​いうような​スタイル。​やはり​子どもなので​勉強よりも​遊びが​優先して​身が​入っていない​子も​いましたが、​授業を​放棄したり途中で​投げ出したりする​子は​いませんでした。​中学生くらいの​歳に​なると​ほとんどの​生徒が​集中して​授業に​向かっている​ことに​驚きました。​日本では​小学校までは​頑張って​勉強していても​中学生に​なると​反抗的に​なったり勉強から​離れようとしたりする​子が​いますが、​どちらかと​いうと​逆で​フィンランドでは​小学生の​間は​日本ほど​集中して​話を​聞いていない​ことが​多いですが、​中学生にも​なると​落ち着いて​学びに​向かっていました。

授業内容、​カリキュラムに​ついて。​日本との​主な​違いを​挙げると、​語学、​宗教、​性教育、​お金の​授業に​大きく​違いを​感じました。​メインと​して行かせて​もらった​学校は​インターナショナルスクールだったので​ほとんどの​生徒が​低学年から​英語と​フィンランド語を​話していました。​日本と​同じように​単語の​小テストが​あったり文法に​ついて​学んでいましたが、​何より​先生が​日常的に​英語を​話して​授業を​する​ことが​英語上達の​秘訣のように​感じました。​地元の​インターナショナルでない​学校にも​行かせて​もらう​機会が​あり、​そこでは​基本的に​フィンランド語で​授業が​行われていましたが、​それでも​中学生くらいの​歳に​なると​ほとんどの​生徒が​英語での​コミュニケーションが​できるようになっていました。​宗教、​性教育や​健康に​関する​授業、​お金や​経済に​ついて、​調理、​環境教育など、​さまざまな​面でより​実践的な、​これからの​生活に​役に​立ちそうな​ことを​学んでいる​印象を​受けました。​驚いたのは、​中学生で​起業ゲームの​授業が​ありチームごとに​会社を​作り利益を​競い合う​ゲームを​していました。​また​ある​先生に​聞くと、​以前は​教科書が​これまでの​倍くらいの​厚さが​あったそうで​カリキュラムの​見直しが​この​数年で​どんどん​進ん​できたと​言っていました。​日本では​英語教育や​お金の​教育が​重視されてきている​ものの​その​他の​カリキュラムが​削減されず​授業時数も​増えてきています。​フィンランドでは​日本に​比べ授業時数が​少ないのは​もちろん、​放課後に​塾のような​追加の​学習を​行うような​子どもは少ないそうです。​私の​考えと​しては、​日本の​カリキュラムでは​子どもが​覚えられる​キャパシティを​超えていると​思うので​不要な​ものは​削減していく​べきだと​思いました。​ただ、​日本の​学校の​授業の​質に​ついては​フィンランドに​劣っていないと​思いました。​子どもの​能力を​引き上げたり、​子ども​同士の​考えを​共有して​思考を​深めたりすると​いう​点では​日本の​授業の​質は​世界に​誇れると​思います。

次に​生活の​違いに​ついて。​フィンランドに​いると​よく​リラックスと​いう​言葉を​聞きました。​職場でも​先生たちは​休憩の​たびに​コーヒーを​飲み、​家でも​ソファに​座ってくつろぐなどの​時間を​毎日​大切に​しているようでした。​仕事が​終わるのが​早いので、​早めの​ディナーを​取ってから​スイミングに​行ったり、​ジムや​ヨガ、​クライミングなどもしました。

② 人生で​最も​刺激的な​日々。​日本では​味わえない​体験が​できた。

日本語の​一切​通じない​土地で​生活する​ことはただ​普通に​暮らすだけでも​毎日​とても​刺激的でした。​それに、​ホストファミリーや​現地で​できた​同僚の​友人は​たくさんの​体験を​させてくれました。​焚き火や​ハンティング、​ハイキングに​行ったり、​ホストファミリーの​別荘へ​行ったり、​本物の​サンタにも​会いました。​真冬の​川に​入ったり、​屋外サウナの​後で​雪の​上で​転がったりと、​日本では​考えられないような​体験を​する​ことができました。

③ 英語を​使う​ハードルが​下がった。

海外に​行く​ことを​意識し出してから​日本で​英語の​勉強を​し始め資格と​して​TOEICを​受けたりもしましたが、​実際に​生活し始めると​咄嗟に​出てくる​英語は​ほんの​わずかな​単語だけでした。​はじめは、​あれだけ​勉強したのに・・・と​自分の​英会話力の​なさに​肩を​落と​していましたが、​それでも​せっかくの​機会なので​できる​限り​積極的に​コミュニケーションの​機会を​増やせるように​努めました。​拙い​英語でも​なんとか​自分の​気持ちは​伝える​ことができ、​使う​機会を​増やすと​自ずと​英語が​覚えられるようになってきました。​足りない​英語を​補うように​勉強する​ことで​インプットと​アウトプットを​効率よく​組み合わせる​ことができ、​日本に​いる​頃よりも​圧倒的に​勉強の​モチベーションも​上がりました。​日本に​いると​なかなか​使う​場面を​想像して​勉強する​ことは​難しいと​思いますが、​やはり​英会話が​できるようになる​ためには​声に​出して​話すことが​最も​大切だと​思いました。​日々​生活していると、​たとえ文法が​めちゃくちゃでも​何か​声に​出さないと​会話できないので​強制的に​アウトプットの​機会が​作れました。​もちろん文法を​覚える​ことは​とても​大切ですが、​英会話の​場面を​意識した​学習が​できているかできていないかで、​その​勉強が​英会話に​活かせる​ものに​なるかどうかが​大きく​変わってくると​思いました。​とにかく​瞬間的に​声に​出して​言ってみる、​言えなかった​部分を​補うように​勉強する、と​いう​繰り返しで​少しずつ英会話は​上達していくと​思いました。​2ヶ月では​英語が​上達したと​言える​ほどの​成果は​得られませんでしたが、​学習の​コツは​掴めた​気が​するので​これからも​学習を​継続していきたいと​思います。

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