研修校の​冬の​行事

2月に​入りロシアから​寒波が​流れ込むようになり、​バルト海に​面した​Turkuでも​気温が​-25℃近くまで​下がる​日が​5日間ほど​続いた。​前日に​卒業試験の​軽食と​して​配られた​余りの​バナナを​屋外に​放置してみた​ところ、​翌朝には​カチカチに​凍っていた。​バナナで​釘打ちが​できるのかと​思い試してみたが、​細い釘の​頭に​圧力が​集中しバナナに​穴が​開くだけであった。​また、​濡らして​絞った​タオルを​空中で​振り回すと、​30秒ほどで​持ち手の​部分が​固まってきて、​1分も​すると​広がったままの​形で​凍りついてしまった。​いずれも​酷寒の​地ならではの​現象なので、​帰国後の​教材と​して​映像に​収めた。

研修校の​冬の​行事と​して、​中学校では​ウィンタースポーツを​楽しむ​一日が​あった。​スキー、​スケート、​アイスホッケー、​ダンスなど​12種類の​アクティビティから​1つを​選んで​参加する。​私は​Turkuから​バスで​3時間ほどの​ところに​ある​Himosと​いう​スキー場まで​出かける​日帰り​旅行に​参加させて​もらった。​3台の​貸切バスに​150人ほどの​生徒が​乗り、​私を​含めて​5人の​教員が​引率した。​ほとんどの​生徒が​自分の​スキー道具を​持参し、​11:00から​16:00まで​滑り放題だった。​日ごろから​スキーに​よく​出かけている​生徒が​集まっていたとは​言え、​斜度35度は​ある​最上級コースを​何の​ためらいもなく​滑っていく​生徒が​多く、​スキーの​うまさに​驚嘆した。​日本の​勤務校では​冬休みに​4泊5日で​スキー学校を​実施しているが、​その​最上級か​それ以上の​レベルの​生徒ばかりだった。

気に​なったのは、​引率教員の​少なさである。​150人の​生徒に​対して​5人では、​広い​ゲレンデに​散った​生徒の​様子に​目を​配るのは​到底無理である。​その​あたりの​事情を​探ってみると、​朝7時に​出発して​夜8時に​帰着する​長時間の​旅行の​引率を​希望する​先生が​少ないかららしい。​学校や​市内の​運動施設に​行き昼過ぎまでには​解放される​コースの​方が​楽と​いう​わけだ。​スキーを​引率している​先生は​もともと​それが​大好きで、​引率の​ついでに​スキーが​楽しめるなら​いいと​思って​来ているらしい。​スキー好きの​生徒なら、​放って​おいても​勝手に​滑っているから、​自分は​自分で​楽しめるとまで​言われた。​生徒の​安全を​第一に​考えて、​事故の​ないように​手を​尽くした​システムで​運営している​勤務校の​スキー学校と​比較すると、​大ざっぱで​緊張感に​欠けると​感じてしまった。​合宿形式の​旅行と​いう​発想が​あまりない​フィンランドならではと​いう​ことか。

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