地球と​宇宙の​神秘

12月に​なると、​町中クリスマスの​雰囲気が​あふれてきた。​日本のように​派手な​イルミネーションは​ないが、​建物の​窓際の​ほとんどに​7本の​ロウソクを​三角形に​並べた​ライトが​置かれている。​10:00頃日が​昇り15:00には​日没の​ため夜が​とても​長いうえに、​暖冬の​ため雪が​積もらず​Turkuは​とても​暗いが、​窓際の​明かりを​見ると​暖かい​気持ちに​なってくる。​このように​極端な​日照時間の​短さを​体験するまでは、​太陽の​光を​これほど​恋しいと​思った​ことは​なかった。

12月から​始まった​3学期は、​高校3年生に​とって​最後の​学期と​なる。​春に​控える​卒業試験に​向けて、​2月から​学校の​授業は​なくなる​ためだ。​理数系の​教科では​試験に​向けた​総まとめと​なる​問題演習の​授業が​あり、​高校の​全範囲を​知ることができるので​参加している。​化学の​演習授業では、​日本の​センター試験や​勤務校の​理工学部・医学部の​試験問題を​英訳して​解いて​もらうことになった。​フィンランドでは​試験の​際に​データや​公式の​集まった​指定参考書を​持ち込める​ことや、​各問題の​配点が​10点と​決まっているので、​日本の​難関大学で​出題されるような​総合問題は​少ない。​ある​実験に​ついて​反応物と​生成物から​化学反応式を​完成させ、​物質量の​絡んだ​計算を​してから、​最後に​それらを​説明する​記述問題が​含まれるのが​特徴である。​化学の​先生と​相談して​難易度を​調整しているが、​いく​つかの​知識を​総合して​考える​タイプの​問題を​どう​解くのか、​その​様子を​観察したい。

高校での​授業が​少なくなった​分、​中学の​理科の​授業にも​多く​参加できるようになった。​中学3年生の​地学の​授業では、​フィンランドの​気候に​ついて​学んだばかりと​いう​ことで、​日本の​気候に​ついて​2時間の​授業を​した。​季節風と​山脈の​影響で​冬には​特に​太平洋側と​日本海側ではっきりした​違いが​出る​ことは、​スカンジナビア半島の​ノルウェー側と​スウェーデン・フィンランド側の​気候の​違いと​似ており、​理解しやすいようだった。

冬休みは​北極圏の​ラップランドで​過ごした。​一日​中太陽が​昇らないとは​言え、​地平線に​近づいた​太陽の​光が​漏れ出てくるので、​12時前後の​3時間くらいは​意外と​明るくなる。​本物の​サンタに​会い、​トナカイソリや​クロスカントリースキーを​体験し、​死ぬまでに​一度は​見たいと​思っていた​オーロラも​見えた。​写真や​テレビで​見るような​ダイナミックな​ものではなかったが、​地球と​宇宙の​神秘が​感じられて、​寒さも​忘れてしまう​ほどだった。

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