書道の基本について

書道の基本について

投稿日:2014-05-30


外国の方が興味を持ちやすいとされる書道。海外インターンに行った際、その作法を教えてほしいと頼まれることもあります。今回は日本の文化・書道を教えたいという時に、何をどうすればいいのか、その基本をご紹介します。

道具を準備しよう

まず、書道を行うにあたって、筆と墨と半紙が必要になります。しかし、せっかく海外で日本の文化を伝えるのですから、硯や文鎮、下敷きなど一通りの基本セットをひとつは用意しましょう。下敷きは新聞紙などでも代用できます。

教える時間が限られる場合は、市販の墨汁を使うのが楽ではありますが、墨のすり方や心静かに墨をするという日本の文化も併せて紹介したいところです。

筆の持ち方を学ぶ

筆の持ち方はペンや鉛筆の持ち方とは少し違います。実際に筆に触ってみながら、正しい持ち方を覚えてもらうとよいでしょう。持つ位置は筆のほぼ中心部。親指と人差し指・中指の3本で筆を支え、薬指を軽く添えます。

指に力が入り過ぎないように、注意しましょう。この持ち方は、普通の筆で大きくのびやかな文字を書くときの持ち方です。小筆で名前など小さな文字を書くときには、鉛筆やペンを持つ時と同じ持ち方で大丈夫ですが、その際は、左手の甲に筆を持った右手首を乗せて書きましょう。筆先が安定し、綺麗な小文字を書くことができます。

書道は正しい姿勢で

書道を行う際は、正しい姿勢で書くことが重要です。

まずは椅子とテーブルの高さからご説明します。書道をするときに理想的なのは、テーブルの高さがおへその少し下辺りにくる、通常よりもやや低めの位置です。可能であれば、椅子にクッションなどを敷いて座り、理想の高さに合わせるといいでしょう。また、テーブルとお腹の間に、握りこぶしがひとつ入るくらいの近い距離で座りましょう。

そして一番重要なのが、基本的な姿勢です。まず椅子に座った状態で背筋をピンと伸ばし、顎を少し引きます。右手で筆を持ち、左手は半紙に添えます。この時、半紙に向かうように上半身を少し前傾させ、両手のひじは自然に少し外側に構えるようにしましょう(胴体にひじがくっつき過ぎないよう注意)。

半紙に添えた左手のひじをテーブルにつけるのは厳禁です!また、背中が丸くなっていないか、肩や腕に力が入り過ぎていないか注意してあげて下さい。

いよいよ実践!文字を書いてみよう!

初めて書道に触れるときは、力加減が分からず1本の線を書くのにも苦労するものです。まずは「止め・はね・はらい」という基本練習で、筆の使い方に慣れるのが上達への近道。小さな子供でもいたずら書き気分で取り組みます。

筆の使い方に少し慣れてきたら、実際に文字を書いてみましょう。漢字は直線で構成されているものも多いので練習に最適! また、外国の人々の人気も高いです。「止め・はね・はらい」の練習成果を活かせる漢字をチョイスしてみて下さい。名前をひらがなやカタカナで書いてみるというのもオススメです。

今ご紹介したのはあくまでも方法です。心の奥の感情を筆にのせ文字に込める、これが日本の書道の文化だということも忘れずに伝えて下さい。



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