投稿日:2014-05-30
Kさん
参加時の年齢:49歳
海外インターン内容:ニュージーランドのハーブ農園
まず、最初にKさんがハーブを学ぶ場所として選んだニュージーランドのハーブ事情を少しご紹介しましょう、
ニュージーランドは南半球、オーストラリアの隣に位置します。牧畜が盛んで、大自然が今も豊かに残る国。日本からも観光や留学などで多くの人が訪れます。
ニュージーランドとハーブの歴史は、イギリス統治時代、ヨーロッパからたくさんの種類のハーブが持ち込まれたことにさかのぼります。現在ではハーブティーだけでなく、薬、スパイス、精油などさまざまなものに用いられています。ニュージーランドでは薬局でハーブを販売しており、ハーブを処方するナチュロパス(自然療法士)が常駐していることも。
ニュージーランドの人々の生活とハーブは、切っても切れない間柄なのです。
以前からハーブ好きで、コーディネーターの通信教育も受けてましたが、お店を開くために海外で学びたいと思い始めたのは、新聞でインターン募集の記事を見つけた時のことです。しかし語学には全く自信がなかったので思い悩んだりもりもしましたが勇気を出して受けた試験にどうにか合格。うれしさと不安の入りまじった複雑な気持ちでした。
海外インターンの2か月前から英会話学校に通いましたが、急に上達できるわけもありません。苦肉の策であちらで学びたいことを先生に添削していただき英文に書いたのです。これは言葉の不自由な私にはとても役立ちました。
ニュージーランドで学んだところは、ハーブの情報発信基地として知られる「ザ・ハーブ・ファーム」です。パーマストンノースという町の外れにあるハーブ農園には、14のテーマ別ハーブガーデンや調合室、カフェレストラン、ショップなどがあります。
現地では、週に4日、カフェレストランで働くことを希望、オーナーのキャサリンさんのもとで働き始めました。
キャサリンさんと息子さん2人で切り盛りしている小さなお店ですが、マフィンやハーブティーはとても人気があって、ぜひ教えてほしいと頼み込んだのです。同年輩の気安さからか、キャサリンさんは身ぶり手ぶりでよく教えてくれました。それは言葉を介さない職人さんの修行と同じで、見て覚えることが多かったですね。
言葉がだめなら、せめて熱意だけでも伝えたいと、仕込みの準備やマフィン、ケーキ作りの手伝い、皿洗い、店の掃除と朝から晩まで働きました。
ホストファミリーをはじめ、ニュージーランドでの多くのよき出会いは、秀子さんの心の支えになりました。
最後の日に、お店が上手くいくようにと自分の大切なレシピを渡してくれたキャサリン。気持ちが通じたんだと涙が出ました。同宿の日本人女性から、「たった1か月で何ができるの」と言われ、傷ついた日もありました。
でもキャサリンたちとのいい出会いがあり、彼女たちを通して、自分の人生を誰にも頼らずに生きるすべも学びました。たかが1か月、されど1か月です。