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日本語でフルーツの名前を教えて、日本の小学校のお楽しみ会などでするフルーツバスケットを実際にやってみました。ゲームが好きな子どもたちなので、楽しく活動できるだろうと思っていましたが、幼稚園~3年生のクラスではうまくいきませんでした。たくさんの子どもが「真ん中に行きたい!」と言うことで、なかなか椅子に座らず、いすが4つも空いているのに5人の子どもが真ん中に集まってなぜかじゃんけんをしていました。友達と同じタイミングで座ったときは、けんかをせずにじゃんけんをするように言ったのですが、真ん中に行きたいからじゃんけん・・・違うんだけど・・・と思い、「真ん中に行かないほうが勝ちだよ!」と、何度も言いました。しかし、「勝たなくていいもん!」と言って、まったくゲームにならなかったり、喧嘩が始まったりするクラスがありました。1年生の担任の先生が、「日本ではこんなことある?カナダ人は負けても気にしない!」と言っていました。私の指示の出し方が悪いからうまくいかないんだ・・・と思いました。勝った人には折り紙の景品をあげるなど、もっと子どもたちが必死なるようなものを用意すればよかったかもしれません。
しかし、意味をきちんと理解している高学年は盛り上がり、「楽しいゲームを教えてくれてありがとう。」と個別にも言いに来てくれた子もいて、いくらか救われました。

 カナダに来て7か月が経ちましたが、未だに失敗ばかりです。特に最初に新しいテーマの授業をするクラスでは、「あーあ・・・」と思うことがしばしばあります。そして、たまに担任の先生がいなくて私一人で授業をしなければならないとき、子どもたちはなかなか話を聞く姿勢にならないときがあります。私のスムーズではない英語のせいでもあります。そのたびに落ち込みます。日本語でも難しいのですが、もっと子どもたちを引き込む話し方ができたら・・・と思います。ある先生に「上手に授業ができなくてごめんなさい。」と言いました。すると、「あなたのアイデアはいつもすばらしい。私だっていつも『あー失敗した!』って思うことがたくさんある。でも、それが授業でしょ?」と言ってくれました。日本でも先生たちがよく言う言葉です。カナダでは日本で教師をしているとき以上に自分の力不足を感じますが、それを聞いて、焦っても仕方ないので、失敗しながらも改善していけばいいんだなと思いました。

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