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2014年09月05日・Kai Hashimoto・ 20代 , スクールインターン , フィンランド
フィンランドに来て5ヶ月が経ちました。最近は社会の授業に顔を出して、生徒の考えを引き出す授業方法を勉強しています。こちらではやはり、知識のインプットよりも意見のアウトプットが重要視されています。教科書を読むことはほとんどなく、キーとなるわずかな資料のみから学び取るといった感じでしょうか。45分間の授業の中でほとんどは教員と生徒の会話で、さらには15分から20分はディスカッションの時間に割かれ、生徒はそこで互いに多く意見を交わしています。白熱しすぎて口論のようになることもしばしば。授業風景は日本のそれとはまるで異なります。そして私自身の語学の方も多少余裕がでてきたので、ある程度授業を任せてもらえるようになってきました。来週、社会の授業で日本とフィンランドの文化、社会、歴史の違いに関して授業する機会をいただきました。かなり迷いましたが「豊かさとは何か」というテーマでやらせていただこうかと思います。というのも、フィンランドのこどもたちは、フィンランドという国がいかに住みやすい国なのか、自分たちがいかに優れた社会制度の中で生活できている
のかを自覚していません。むしろ日本の東京のような大都会の最先端テクノロジーやそういった類いの利便性に興味を示しています。彼らも日本に関してそのようなことしか知りませんし、そのようなことを紹介すると喜びます。わたしは、いま持っているものが当たり前だと思っていては、いつかそれが崩れてしまうように感じてしまい、彼らに対し、いわゆる「もったいない」に似た感情を抱いています。フィンランドと正反対と行っても過言ではない日本社会の善し悪しを学ぶことを通して、便利さを追求することと住みやすい社会をつくることは違うということをなんとか伝えてみたいと思います。生徒たちがどのような意見を出すか楽しみです。結果はまた翌月のレポートにて報告させていただきます

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