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2014年02月26日・Ariko Nishimura・ 20代 , ドイツ , 国際教育実習プログラム
 今月は、アウグスブルクという南ドイツにある私立のインターナショナルスクールに2週間滞在しました。ここでは、期間が短いこともあってか、「授業を見学する」という形で、ほとんど日本語や日本文化を教えることはありませんでした。
 この学校には、日本人の小学生が何名かいました。家庭の事情により、英語もドイツ語も知らないまま、ドイツに来る子がほとんどだそうで、通常の授業もあまりわかっていない子も何人かいるようでした。見学している授業の中で、英語で行われる授業についていけない子には日本語で解説したりもしました。こういう形で日本語を教えることは考えていなかったので、とても新鮮でした。また、母国語の授業(日本語)の時の子どもたちの生き生きとした姿もとても印象に残りました。
 また、ベルリンの学校では、日本の宗教について話す機会がありました。授業をするその日に、「日本の宗教について発表してほしい」と頼まれたので、インターネットで手短にまとめられた仏教と神道の説明を印刷し、神社やお寺でどのようにお参りするのかを説明しました。
 私が、大抵1年に1回大晦日の夜に神社やお寺に行きお参りをすることを説明すると、お参りをするのは強制なのか、ということを聞かれました。おそらく、子どもたちはキリスト教と比較していたのだと思いますが、私が「行きたい人は行く」ということを説明すると、興味深そうに聞いてくれていました。普段、特に自分がどんな宗教を持っているのか考えたこともなかったので、準備する時間がほとんどない中、自分の経験の中から話すことは、印象に残る授業となりました。
 また、神社やお寺で最初に口と手を清めることを説明したところ、なぜか日本のトイレ事情について尋ねられたので、翌週に1時間の授業を使って、日本のトイレについてプレゼンテーションをしました。日本の高機能トイレの紹介だけでなく、学校で1年生からトイレ掃除をすることを説明すると、多くの生徒が驚いていました。ちょうど、男子トイレで落書きが見つかった時期と重なり、どのようなトイレにすれば、みんなが気持ちよく使えるのか、というディスカッションにつなげることができました。

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