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「自分の目で見、自分の心で感じることが一番」

(オーストラリア MAKIさん 12ヶ月)

★プログラムに参加した理由は?

「以前から海外の学校で教えたい」と思っていた事が大きな理由です。
これには、日本とその国の生徒の架け橋を築き上げること、自分の人生の中で1年でも母国から離れてその国の言葉、文化そして習慣の中で生活してみたいということ、また、これらの経験がこれから出会う子供たちへ分け与えられたらと思い参加しました。

★派遣先についてご紹介下さい。

私はオーストラリアの’Higt School’に2003年10月より1年間、派遣されました。この学校は中、高合わせて約150人。教員は一人の教員が2教科を担当したりすることもあります。

★日本の学校と違うと感じた点は?

日本の学校と違うところは「自由」という点です。ただ、自由でもマナーに関してはかなり厳しく指導することがあります。(授業中のガム、飲食など)生徒は日本の生徒より自主的であり、と同時に精神的にも自立しています。日本の中学3年生と同じ年齢の子供まで義務教育です。後は高校にあがるか、仕事に就くかですが学年の3分の1は学校を離れます。

★研修国独自の教育方法は?(文化・民族・歴史)

オーストラリアの学校で初めて出会ったのが「DORAMA」という科目です。YEAR8・9は必修科目で、内容は自分たちで演劇やダンスを制作し発表します。これは、彼らの表現力もそうですが、何より想像すること積極性、協調性を養うことではないでしょうか。また、彼らの発表の場は、学校内ではなく、夜、シティホール(日本の市民館などのような所)に上級生の企画したディナーと彼らの発表を一緒にしたディナーショウのようなことをやります。ゲストは生徒の家族や、町の人々など多くの方々です。現在の日本の学校では、難しいことなのではないでしょうか。

また、歴史の授業での第2次世界大戦のときはかなりショックを受けました。行く前からわかっていましたが、現地教員が使用している資料には日本人のイラストがすごく憎悪が激しく描かれています。今でもこれが、子供達の前に出されます。

★家族のあり方、付き合い方で感じた事は?

牧場や農作物を仕事としている家庭の子供であれば、放課後は家の手伝いをします。また、家が町の近所の子供はグロッサリーショップや洋服屋、薬局などであるバイトをすることができます。これは、14歳以上の生徒で、学校や家の許可があればできます。自立性を養うためにバイトをする生徒もいます。

★この研修を通じての感想

この研修で感じたことは、学校でいつも笑顔でいられたこと。私はオーストラリアに行くまで日本の公立中学校で臨任をしていましたが、毎日、時間に追われていたような気がします。ここでは、授業は生徒主体(単元次数の3分の2は調べ学習)です。生徒と一緒になって考えたり、逆に自習性にまかせて進行させてみたり。教師と子供が学校の中で常に笑顔でいられる日のほうが多いのかもしれません。

★現在の仕事でどのように役立っていますか。

オーストラリアでの経験は、これから日本で教員をやる上で良い経験だったと思います。海外へ行かずに毎日、時間に追われて学校教育という仕事をするよりも自分の経験を生かして幅広い見識から生徒との関係をもてるような気がします。そして、一番は、これからの国際社会の先頭に立つ子供たちに、国一つ一つという考えから世界はひとつであること。そして、子供達がその世界で必ずできる事があるということを自分の
経験から教えることができるのではないでしょうか。

★その他

教育関係者の皆様が海外の教育事情を知りたいという気持ちは、私が以前持っていた気持ちと同じだと思います。いろいろな、話を聞いたりすることで、その国の教育事情を知ることは簡単です。でも、一番は、自分の目で見、自分の心で感じることが一番なのでは。よく言われました、「日本人はすごく働くということを聞いた、でも、ときには自分のやりたいことに対して思い切って行動に移すのもいいのでは。」