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【オーストラリア】スクールインターンの事例

【オーストラリア】スクールインターンの事例

投稿日:2014-05-30


Kさん

参加時の年齢:58歳

海外インターン内容:オーストラリアのスクールインターン

ただの老いぼれたおばあちゃんにはなりたくない!

1997年、定年より2年早く退職し、スクールインターンとして小学校で教えるためにオーストラリアに向かいました。

海外を目指した理由のひとつには、退職してから、温泉やお芝居だけを楽しみにする、ただの老いぼれたおばあちゃんにはなりたくない、老いていく自分にチャレンジしてみたいということもありました。

家族は、夫とは死別しており、2人の子供たちは独立したところでした。「ここまで僕たちを育ててくれたんだから、今度はお母さんがはばたいて」と送り出してくれました。

折り紙や書道…個性的な授業を工夫

オーストラリア・ブリスベン郊外の小学校に赴任し、1年生から7年生まで1学年2クラスすべてについて、一週間に2時間ずつ、日本語と日本文化を教える授業を受け持ちました。

授業では日本語の他に、折り紙やお習字、茶道、四季折々の日本の行事などを教えました。授業の内容については特に決まりはなくインターン個人に任せられているので、人によって違います。日本語の指導では、私は子供たち同士で会話をさせるようにしました。子供たちは私の授業を大変喜んでくれ、私も一緒に楽しみながら教えさせてもらうことができました。

英語づけの毎日に思わず涙したことも

インターンの期間中、現地の生活にどっぷりつかって、いろいろな人とコミュニケーションをはかりたいという希望があったので、ホームステイは望むところでしたが、実際に現地の生活に入ってみると、そんなに生易しいものではありませんでした。

ホストファミリーは人柄も素晴らしく、大変親切にしてもらいました。でも、学校でも家庭でも英語という環境の中で、英語が上達したいという反面、そういう英語づけの生活に疲れきってしまったんです。一人になりたいとも言えず、近くの海岸で日本語の歌を歌って涙をこぼしたこともあります。

家庭でも職場でもコミュニケーションの努力が必要

一時は辛かったですが、インターン仲間との電話や旅行がいい気分転換になり、その後はホストファミリーとの生活だけでなく授業でも上手くコミュニケーションを取れるようになりました。

海外では、日本とは違うところがたくさんあります。「私は絶対合わせられない」と思う人は、外国での生活はなかなか難しいでしょうね。また、英語ができなくても、伝えたいという気持ちと相手を思いやる気持ちさえあればわかってもらえるものです。相手の主張も理解して、自分の考えをきちんと言うということが大切なんです。

職員室でも黙っていては話しかけてもらえませんでした。自分から話しかけるようにして、徐々に垣根をなくしていったんです。そういうコミュニケーションの努力は絶対必要ですね。

海外での活動をこれからも続けていきたい!

インターン期間が終わった後は3か月間、現地のカレッジに請われて日本語の指導を行っていました。帰国後はIIPのアドバイザーとして、インターンの質問や悩みに答えています。

自分自身にとっては、外国と比較することで、自分の国について新しい視点で見られるようになったのは収穫でした。また、海外での経験を日本の人たちに伝えるのが私の役目だと思っているので、インターンシップについて話す機会があるときには、スキンシップの大切さなど現地の学校で見たことや感じたことをできるだけお話しするようにしています。

そして、もう一回オーストラリアに行こうと思っています。本当は他の国にも行きたいんですが、もう一度日本語を教えてほしいと先生や生徒たちが言ってくれているんです。海外での活動はこれからも続けていきたいですね。



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